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ステージ5:Information
患者と医療従事者への教育と情報提供

項目 患者・家族に対する骨粗鬆症の病態と骨折の関連性の教育
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Q&A

質問 患者さんへの骨粗鬆症の病態と骨折の関連性を伝えるのは、いつ、誰が、どのように行っていますか。
回答 全科で入院中に骨粗鬆症と診断された患者さんに対して退院時、看護師が骨粗鬆症の原因やその治療法、同施設のFLSの取り組みについて記載された手紙を渡して啓発しています。
回答施設 学校法人 国際医療福祉大学塩谷病院
施設種別 ケアミックス

具体例

いつ 退院時
誰が 看護師
どのように
  • 患者さんの退院時、骨粗鬆症と診断されたことを患者さん・ご家族ともにきちんと認識してもらう目的で、骨粗鬆症の原因やその治療法、同施設のFLSの取り組みについて説明された手紙を渡している。
  • 手紙は、整形外科に脆弱性骨折で入院された患者さん以外にも、全科で「入院時スクリーニング」を行い、骨粗鬆症と診断された患者さんに対して、退院時に病棟看護師がお渡しして説明している。後者に対しては、退院後初回外来時に、整形外科外来も併せて受診することを促している。
  • 手紙は2枚1セットとなっており、いずれもA4サイズ1枚ずつにまとめている。1枚目は、おもに患者さんにお読みいただく目的で作成した、「退院される患者様へ」というもので、高齢の患者さんに配慮し、伝えたいことを大きな文字で簡潔に、箇条書きにまとめている。
  • 2枚目は、おもにご家族に向けたメッセージとして詳細に記載した「骨粗鬆症を指摘された患者様へ」というもので、認知機能が低下している患者さんに対しては、そのご家族にお渡しするなど使い分けている。
  • 患者さん向けの手紙は、その作成時、各世代のスタッフに見てもらい、視認性や分かりやすさ、適切な文章量であるかどうかを確認した。
  • 手帳や冊子に比べて作成の手間がなく、また、必要な事項を明確かつ詳細に記載していることから、スタッフの知識差に関係なく説明が標準化できる。
  • 手紙は、入院時スクリーニングで骨粗鬆症の診断がついた、他疾患で入院中の患者さんにもお渡ししていることから、整形外科病棟外のスタッフが使用するケースもある。そうしたことから、院内のFLSメンバー以外の職種にとっても骨粗鬆症が身近なものとなった。骨粗鬆症に関する知識向上につながりDXAなどの検査値が読めるスタッフも増えている。
  • 現在、退院後初回外来時の整形外科外来への受診率を強化するために、「骨粗鬆症指導枠」という新たな取り組みを開始している。

参考資料

図表をクリックすると拡大してご覧になれます。

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Point

  • 患者さん・ご家族へ、骨粗鬆症であることの意識付けや、治療継続に向けて外来受診を促す目的で、退院時に病棟看護師が手紙を渡し説明
  • 手紙はそれぞれ、A4サイズ1枚の手紙であることから手帳や冊子に比べて作成の手間がなく、スタッフ間での説明の標準化にも寄与

2023年2月 菊池 駿介先生(整形外科 医長)確認

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